平智之の活動ブログ

がれきの広域処理は原発推進と同じ

2012年4月 9日 19:59

宮城がれき.jpg

宮城県のがれき処理現場を視察した際に携帯で撮りました。
タイヤ、木材、洗濯機など、それぞれの分別が整然と行われていました。

●納得できない「がれき広域処理」
がれきの広域処理には納得できません。突然のように国民の協力を要請する新聞広告。「みんなの力でがれき処理」という15段ぶち抜き(全面)広告には恐怖を感じました。

●法律で国民の責務になっていた
菅政権の最後の法律であり細野大臣が所管する「放射性物質環境汚染対処特別措置法」の第6条に次のように定められていました。
『(国民の責務)第六条 国民は、国又は地方公共団体が実施する事故由来放射性物質による環境の汚染への対処に関する施策に協力するよう努めなければならない。』
国の施策は「がれきの広域処理」です。つまり「放射能拡散のリスクを国民が受け入れるべき」と法律に書かれていることになります。環境委員会での議論を傍聴すべきでした。まさかこの条文が放射能がれきの広域処理につながるとは。

●23年度の広報予算は9億円
 今回の広報予算を環境省に聞きました。広域がれき処理を国民に要請するための広告費用予算(平成23年度)は合計9億円です。うち2億円が新聞等の広告出稿であり、7億円が普及・啓発活動です。放射能の拡散リスクを普及・啓蒙するという発想自体が信じられません。

●普及・啓発ってなんだ?
約7億円の普及・啓蒙活動の細目は以下のとおりです。
・ポータルサイトの企画・運営
・パンフレット・DVD作成
・コールセンター運営
・研修等の実施
・除染情報プラザの運営等
焼却灰処分予定地の周辺にお住まいで不安をお持ちの方々に、放射能拡散リスクを無理強いするために情報プラザをつくる?パンフレット・DVD?「原発は絶対に安全です」「事故など起こりえません」と普及・啓蒙してきた過去の原発推進政策の構図と瓜二つです。がれきの広域処理は原発推進と同じです。3.11で何を学んだのか。

●こんな環境省が規制庁を?
私はもともと規制庁が独立の三条委員会であるべきだと考えていました。当初の党PTの提案資料にも明記しました。しかし、「原子力村の過ちを2度と繰り返さないために独立は逆に危ない。だから規制官庁たる環境省の下に置くのだ」という政府(内閣官房準備室)の主張に委ねたのです。しかしこれはなにか?環境省は規制官庁をやめるのか。このような環境省に規制庁がぶらさったら余計に危ない。

●がれきの広域処理は即刻中止すべき
政府には環境規制行政の危機(放棄)だと考えていただきたい。低線量被ばくのリスクが不明である放射性物質で廃棄物処理の基本原則「持ち込ませない」「持ち出さない」を外すなどありえません。「測定して少ないモノだけをお願するのだ」も理由になりません。1Bqでも(原発事故由来であれば)拡散は拡散なのです。低線量被ばくの不確定リスクに加えて、1Bqであっても国が移染を国民に義務化するというのは道義的に大問題です。憲法25条に抵触しないのか法制局で議論はなかったのか。すでに多くの方々がご指摘のように、国民が受け入れる責務を有するのは放射能ではなく被災者です。国民が負担する責務を有するのは、放射能拡散の広告・普及・啓蒙・運搬・処分費ではなく被災者への補償です。完全に間違っている。

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