平智之の活動ブログ

「廃炉のために原発を続けるべき」は詭弁

2012年12月 3日 02:35


●原発を続けるための詭弁
高度な技術を守るために原発を続けるしかないという意見があります。次のようなご発言を聞きます。
「原発をやめたら世界に誇る原発技術が衰退してしまう。」
「廃炉や使用済核燃料の処分でも技術者が引き続き必要だ。」
「原子炉の技術者を守るためにも原発を続けるべきだ。」
理解できません。必要なのは廃炉の技術であって原子炉の技術ではありません。

●「原発は高度な技術」という誤解
こうしたご意見には2つの誤解があります。ひとつは、原発技術が高度だという点です。原発も火力もボイラーとタービンという在来技術の集積で同じです。原発の方が火力に比べて緊急時冷却機能を多重に持っていますが、それは別に高度というものではありません。多重のしくみは制御が複雑になるだけで、しくみ自体が高度なわけではありません。

●絶対に腐食しない金属があれば高度
絶対に腐食せず、3千℃でも溶けない金属材料があれば高度です。ならばメルトダウンは圧力容器で止められます。あるいは、総延長約120kmにも及ぶ原子炉周辺の配管のどの部分も破断しないなら高度です。しかし原発はそういう代物ではありません。原発は在来技術の集積なのです。ですから原発をやめても発電技術そのものが衰退することはありません。

●廃炉と発電は別のもの
もうひとつの誤解は、廃炉のために原発が必要だという点です。廃炉技術も使用済核燃料の処分技術も、いずれも発電の技術ではありません。原発が作った放射能をどのように取り出し、どのように片づけるのか、それが廃炉の技術であって、発電の技術とは別のものです。廃炉の技術は、すでに大量に作ってしまった使用済核燃料を基に研究・開発していくものです。廃炉技術の開発のために、これ以上一秒たりとも原子炉を運転する必要はありません。

●いますぐやめるのが成長戦略
いますぐ原発をやめることで、世界に先駆けて廃炉と核燃料の超長期管理技術の研究・開発が進みます。その技術を世界に共有することが日本の世界貢献であり成長戦略になると考えます。

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