平智之の活動ブログ

【報道ウォッチ6】最新鋭と安全は関係ない

2013年11月17日 23:40

【平智之の報道ウォッチ6】11/16、石破幹事長が「安心・安全が最高度に確保された最新鋭の原発を全面否定することには理論的にならない」と発言したとの報道。理論的ではない。原発に関して最高度・最新鋭と安心・安全とは関係がない。

●バックフィットに要注意
何度も指摘してきたが、「その時点の世界最高水準の安全基準を満たせば再稼働、新増設してよい」という現行のバックフィットのしくみは詭弁そのもの。スリーマイル、チェルノブイリ、福島と10年に1回過酷事故を起こし、安全性の向上はあっても安全性の確保ができない原発で、世界約430基のなかから最高の水準を取り上げても何の意味もない。世界最高水準が危険だという点を無視している。

●放射能は漏れるという前提
実は自民党政権になって原子力規制行政は大転換している。従来の「過酷事故は起こさないようにする」から「過酷事故は起こりえる」への大転換だ。田中規制委員長は平成25 年3 月27 日の記者会見で「(100テラベクレルを)規制基準に反映していくとか、そういうための一つのメルクマールみたいなものです。」と発言している。「別に100テラまでは出してもよいというわけではない」などの発言もあるが論理破綻している。100テラを技術基準に取り込む以上、紛れもなく今後の原子力規制行政では放射能漏れの過酷事故を前提とするという意味だ。

●もう原子力は終わりだというプレッシャーを
以上に述べたとおり、現在の日本の原子力規制行政は放射能が炉外に漏れる過酷事故が「起こりえる」という前提で動いている。規制委員会が「起こりえる」と言っているのだから、万一事故が起こったら、あとは政治の責任だと丸投げしているのと同じだ。政治はこの点をもっと追究すべきだと思う。規制委が再稼働及び新増設の安全審査にOKを出して、政治がその判断を尊重して決断して、もし放射能漏れの事故が起こったら、「もう原子力は終わりだ」というプレッシャーを規制委に与えないと、規制委は従来以上に無責任な主体になるという点を見逃してはならない。

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