平智之の活動ブログ

【報道ウォッチ9】被災者に説明できないなら秘密保持は無理

2013年11月26日 01:48

【平智之の報道ウォッチ9】秘密保護法案、明日26日に採決の構えとの報道。閣議決定したら政府は止まらない。今国会での廃案が困難なら、なんとか継続審議で来年の通常国会へ送り、そこで特定秘密部分の修正を目指せないか。

●閣議決定の重み
秘密保護法案は閣議決定された閣法だ。閣議決定とは、政府の長である首相が招集する閣議で閣僚の全会一致のもとになされる行政の最高意思決定となる。だから与党のトップ(総裁)と政府のトップ(首相)が同一人格である現在の一元的な議会では、閣議決定された法案を過半数の与党が可決しない(=廃案にする)という手続きが成立しない。

●廃案は内閣不信任案可決と同じ
秘密保護法案が本会議で採決に付された場合、それが可決しない(=廃案になる)事態とは、本会議で過半数の与党が法案決議で反対多数になるということ。それは自民党の議員が政府の長(首相)に対して反意を示すと同時に、同一人格だから、自らの党の長(総裁)と全会一致した閣僚にも反意を示すことになる。まるで自民党が内閣に対して不信任決議案を出し、なおかつ可決するのと同じだ。現在の政局でこれは起こらない。

●私は現行法で対応可能という立場
【報道ウォッチ7】でも述べたとおり、私は国家の秘密保持は必須だが、すでに存在する国家公務員法の秘密保持規定に加えて新たに"特定秘密"というものを指定する上乗せの規制法制は必要ないという立場だ。現行法(国家公務員法と情報公開法と公文書管理法)を一括で部分修正すれば新規立法しなくても規制強化できると考える。

●特定秘密の指定を削除できないか
たとえば現行の秘密保護法案は来年1月からの通常国会に渡し、与野党協議のなかで、最高懲役年数の規制強化(1年から10年へ)などはそのままにして、「特定秘密の指定」の部分だけを現行法の機密保持規定の枠内に戻す修正が施せないだろうか。

●被災者の納得がなければ秘密保持も無理
本日25日、福島公聴会が行われ「福島市民の怒り」との報道。その翌日に、いきなり特別委と本会議で採決の構えとの報道。あまりに理不尽だ。浪江町長からはSPEEDIの情報が適切に開示されず、避けられたはずの被ばくについて厳しい指摘がなされたとのこと。「知らされなかった」という深い憤りを持つ被災者に向けて納得の説明ができないなら、それはやはり特定秘密の指定が曖昧で恣意的であることの証左となる。それはさらに本来の本法案の趣旨である「秘匿すべき情報の保持」も曖昧になるというリスクでもある。

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