平智之の活動ブログ

【報道ウォッチ11】粘り強く仕事をする政治家

2013年12月 7日 03:32

【平智之の報道ウォッチ11】特定秘密保護法案が可決した。連日、議場での野党の抵抗の様子が報道されたが、こういう時こそ、陰ながらも粘り強く仕事をする政治家の存在も知りたい。

●根回しはなかったのか
【報道ウォッチ9】でも述べたが、衆参がネジレていない状況下で閣議決定された閣法が採決に付されたら、それが否決される可能性はほとんどない。ましてや首相が最重要と位置付ける法案で採決前の廃案は考えられない。だから、国会対策レベルの根回しなどで、なんとしても採決を回避し、来年通常国会での継続審議に持ち込む交渉ができなかったかと思う。そういう現場はもちろんTVには映らない。

●TVとのシンクロ
安倍首相の固い決意を知ってからは、野党の行動も難しくなっていた。反対野党としては、官邸前デモ等の拡大がTVで放送され、安倍首相が世論の動向や支持率を心配して今国会での採決を取りやめてくれないか。そして次期通常国会での継続審議の決断をしてくれないか、というかすかな希望にかけていたかもしれない。TVを通じたシンクロだ。だから議場での野党の抵抗は目の前の与党に対してではなく、院外のデモ等に向けられていた感じもする。もし反対野党の議員が議場で本気の闘いをしたら、どのような行動を取ったかを考えて欲しい。

●やるだけのことはやった?
しかし結果は、かすかな希望だから叶わず、予想通り可決したので、抵抗してきた野党の議員各位は「やるだけのことはやった」「力が足りなかった」という姿勢やコメントをTVで出すことになる。もし、そういうことなら、これはTVを通じて、「安倍総理、考えを変えて下さい」と言っているに過ぎない。取り引きでも駆け引きでもない。

●水面下の努力
TVには出ないが、継続審議に持ち込むための水面下の努力はなかっただろうか。飲みにくい法案と絶対飲めない法案を並べて、飲みにくい法案に賛成する代わりに、絶対飲めない法案を継続審議にしてくれ、というような交渉だ。そのような交渉をする野党議員は、当該野党から強く批判される。そういう交渉に取り組む議員は誰か。官僚がどんどん一貫性を強めているために、どんどんパフォーマンス化する政治を是正するためにも、パフォーマンスに走らないで現実的に粘り強く仕事をしようとする政治家を評価していけるようになればと、つくづく思う。でないと、そういう議員が増えない。

●来年の通常国会後半が本番
安倍総理は、特定秘密保護法に加えて、同じく本国会で通過した日本版NSC設置法の先に「集団的自衛権行使の容認」を見ている。安倍政権のこの方針は非常に強い。なぜなら昨年末の総選挙で自民党の政権再交代が起こる直前、自民党総務会が承認した憲法改正案に明記さているからだ。来年の通常国会は3月末までは主として予算案及び予算関連法案にかかるが、4月~6月は集団的自衛権議論の本丸に入っていくのではないか。国民は、この問題の所在や論点を調べ始める時だと思う。この問題で粘り強く現実的な交渉をする野党の政治家も探したい。私自身も、そうしたことを調べ、皆さんと議論できる場を作っていきたい。

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