平智之の活動ブログ

平智之のひとりごと

お母さんが国を動かした

2012年5月11日 19:30

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●国会委員会での質問からスタート
去る3月5日の予算委員会分科会において、私から藤田一枝厚生労働大臣政務官に質問をいたしました。「保育園の子供たちの給食について放射能検査の制度がない」、「被災地以外でも内部被ばくを心配するお母さん方が多くおられる」藤田政務官からも大変真摯なご答弁をいただきました。

●厚生労働省に直接説明
質問の後日、藤田政務官の指示を受けた厚生労働省の担当者(厚生労働省雇用均等・児童家庭局)と直接話をすることができました。そこで私は、これまでお母さん方から聞いてきた内部被ばくのご不安を担当者に説明し、担当者からも「そのような実態を知らなかった」、「さっそく調べてみたい」との約束をもらいました。

●お母さん達の声が厚労省に届く
約束どおり、厚労省から都道府県・指定都市・中核市(以下、自治体)に向けてアンケートが行われました。「保育所等での給食検査の実施状況について」というアンケートです。その結果、多くの自治体から「保護者のニーズに応えられていない」、「国からの財政援助を要望する」との回答が寄せられました。お母さん達の声が厚労省に届いたのです。

●厚労省から自治体へ事務連絡
そして3日前(5月7日)、厚労省から自治体へ保育所等の食材検査を補助する旨の事務連絡が発出されました

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●補助率10割(全額補助)で約12億円
本制度は福島県以外でも食材の事前・事後の両方の検査を補助します。関西でも九州でも同じです。まず事前検査では、1台250万円程度の検査機器について各都道府県(福島県以外)で5台程度を補助します。また事後検査では各都道府県で2市区町村程度のモニタリング費用(食後にすり潰して検査する費用)を補助します。実施期間は今年度(25年3月31日まで)で、補助率は10/10(全額補助)です。

●お母さんが国を動かした
原発規制政策を担当する議員として活動するなかで、多くのお母さん達から子供の内部被ばくの心配をお聞きします。政府や医療者から「人体に影響はないレベル」、「心配しているあなたが心配」、「ストレスの方が影響する」などと言われて傷心のお母さん達がいかに多いことか。子供を守ろうとするお母さん達の声に耳を傾けない国に未来はない。暫定基準500Bqから現行の50Bqなど、3.11以降の食品安全基準を動かしているのはお母さん達です。今回の保育所の検査補助もお母さん達が国を動かした実例です。藤田一枝政務官に感謝します。厚労省担当官も実直に対応してくれました。

●地元の国会議員に声をとどけてください
現段階では残念ながら、間接民主主義に委ねていたら再稼働と汚染拡大を許してしまう危険性を感じます。本当に残念ですが。ですから原発と放射能については直接民主主義的な力が必要だと感じます。みなさんの声を地元の国会議員に直接届けてください。今後とも、お母さん達の声を国に届けるべく全力を注ぎます。

放射能も消費税も

2012年3月30日 21:01

消費税 最終日.JPG

(27日最終日の開会直前)


●増税法案が閣議決定されました
本日30日(金)、消費税を増税する法案が閣議決定されました。8日間にわたる40時間余りの党内議論により党一任となった法案です。

●私は一貫して慎重
与党議員間の討議(政調の法案審査)において、私は一貫して慎重意見を述べてきました。「総理が3月中に閣議決定したい」と言っているから内容如何に依らず"時間切れで一任"ということには反対でした。ましてや、「たくさん時間をかけたから」や「みんな頑張っているから」などという理由は考えられません。

●そもそも時間切れはない
日本国憲法第30条【納税の義務】「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。」としています。課税は国民の財産権を制限する極めて重い国の行為であり、増税法案の議論は、その法案に問題があるならば、8日間で時間切れなどで幕引きすべきものではありません。

●麻生政権の3月末〆切は無効だった
そもそも「3月末までに決める」というのは次の根拠に依っていました。政権交代前の「平成21年度所得税等を改正する法律」における附則104条です。以下、冒頭の抜粋です。

(税制の抜本的な改革に係る措置)
第百四条  政府は、基礎年金の国庫負担割合の二分の一への引上げのための財源措置並びに年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する費用の見通しを踏まえつつ、平成二十年度を含む三年以内の景気回復に向けた集中的な取組により経済状況を好転させることを前提として、遅滞なく、かつ、段階的に消費税を含む税制の抜本的な改革を行うため、平成二十三年度までに必要な法制上の措置を講ずるものとする。

ご覧のとおり、平成20年度を含む3年以内(つまり本日30日(金)まで)に必要な措置を講じるのですが、それは『経済状況を好転させることを前提として』なのです。しかし11年度末現在で経済状況は好転しておらず、この付則104条はすでに法的に無効化しています。なので30日(金)締め切りもありません。

●ていねいな議論はなかった
今回の法案審査では"ていねいな議論"はなされず、"まじめな討論"も難しかったです。前回のブログでも述べたとおり、政府からは2007年ドイツ増税について間違えた答弁がなされるなど、増税にともなう経済への影響に関する議論がほとんどできませんでした。現行の増税法案に賛成の議員は、経済議論よりも手続き論が大勢を占めていました。「意見は出尽くした」「ここまで譲歩したのに」「すでに年末の大綱で議論したことだ」「閣法だから党で大幅な修正はできない」「ある団体も消費増税賛成と言っている」などです。

●テレビで公開すべきだった
ひとつ大切なことがあります。今回の賛成・反対の議論は、消費増税の賛成・反対ではなく、法案内容についての賛成・反対なのです。増税するにあたっての条件を議論したかったのです。私のような慎重派が経済への影響を懸念して議論を投げかけました。国民に「反対派が反対のための反対をしている」と思われているとすれば大変残念です。すべての議論をテレビで中継(党によるWeb公開でもいい)すべきでした。事実がおわかりいただけたものと思います。

●放射能も消費税も
なぜこうなるのか?なぜまじめに考えないのか?反対のための反対になど微塵も興味はありません。あるべき議論に向き合うのみです。放射能と消費税が重なります。消費税増税が当然のような永田町の空気と、ガレキの広域処理が"正義"になっている永田町の空気が重なります。賛成のための賛成こそ危ない。


附則18条の問題点.JPGなぜ附則18条が景気弾力条項.pdf

消費税を上げるためには

2012年3月15日 21:50


消費税増税討議.JPG


●消費税を増税する条件

いままで、消費税を増税する法案について討議があり、ちょうど部屋に戻ってきたところです。夕方5時半から夜9時までの3時間半の討議でした。ほとんど時間が「景気弾力条項」と「追加増税」に関する討議でした。「景気が悪い時は増税できない条項を設けるべき」、「10%アップ後のさらなる増税を可能とする付則は削除すべき」というものです。

●政権交代の約束は?

問題は、2009年政権交代で国民に示した「4年間は無駄を省くことに専念し、消費税増税はしない」という約束を履行できるかどうかです。無駄を省くためには、政治家自らが身を削る80議席の削減。そして行政の非効率を正すための天下り禁止、特殊法人改革、特別会計改革等の断行が不可欠でした。

●しかしどれひとつ

しかし、80議席削減は今も与野党協議で難航し、天下り禁止は退職管理規定等で意味不明となり、特殊法人改革と特別会計改革は外形的には進んでも行政の効率化には至らず、どれもいまだに途中経過という言うべき状況です。2年半を経過して「これで消費税を上げられます」と言える状況にはありません。

●増税の準備だけでは納得できない

ムダ削減が道半ばなのに、増税の準備法案のみを議論するのは納得できません。しかし、消費税増税は野田総理の肝の政策です。そこで今回の増税法案に政権交代で約束したことを盛り込んだうえで成立させることができないかと多くの議員が声をあげています。私もその一人です。「80議席削減を前提にするよう書き込めないか?」「デフレが続いて景気が悪ければ増税できないように法律で政府を縛れないか?」ということです。

引き続き討議が続きます。

核燃料再処理施設(六ヶ所村)の視察

2012年2月28日 20:40

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●昨晩から六ヶ所村へ
一昨日(日曜)は京都市内で国政報告会と街頭演説を行い、そのまま青森に飛びました。大雪で厳寒の青森に夜8時過ぎに到着。空港バスで宿泊予定のホテルに近い停留所へ。ホテルまで通常は徒歩15分だそうですが雪道で半時間ほど歩いて凍えました。

●日本原燃の核燃サイクル事業を視察
昨日(月曜)は朝一番から日本原燃の核燃サイクル事業の施設を視察。この施設は「使用済み燃料の再処理」だけではなく、原料から再処理そしてMOX燃料製造までの7つの事業で構成されています。(1)ウラン濃縮事業(2)低レベル放射性廃棄物埋設事業(3)高レベル放射性廃棄物貯蔵管理事業(4)使用済燃料受け入れ貯蔵事業(5)再処理事業(6)MOX燃料製造事業(7)輸送事業です。

●はじめから終りまで
ウラン(6フッ化ウラン)を輸入して⇒濃縮して⇒燃料製造して⇒使用済みを回収して⇒貯蔵して⇒再処理して⇒MOX燃料製造して、という流れです。まさに、はじめからおわりまでなので、再処理だけではありません。

●年間の予算は約3,000億円
この事業の収入は、私たちの電気代に薄く広く(総括原価方式)載せられている料金の一部が電気事業者を経由して年間で約3,000億円です。排出される使用済み核燃料の重量が基準となって自動的に支払われる仕組みとのことで、税金と同じ構造です。

●核燃料サイクルの可否
私は一貫して核燃料サイクルの妥当性に疑問を投げかけてきました。施設を見て、専門家の説明を聞いても、その疑問は変わりません。六ヶ所の前には東海村の再処理施設も視察しました。東海村よりさらに高度な施設でしたが技術の進歩が説得力になりません。そもそもの考え方に瑕疵があるからです。

●挙証責任を反転へ
最終処分の場所が国内に存在し得ない。ガラス固化体の製造技術が不定。TRU(高濃度放射性廃棄物)の数万年管理がナンセンスなど数多くの疑問。しかし、すべてについて原燃も経産省も「場所がないとは断定できない」「技術的に不可能とは断定できない」という「とは言えない」の構造。「だめだと言うなら証明してみて」と挙証のボールを国民に渡すのです。逆です。挙証責任は原燃と経産省にあります。「ある」「できる」と断定できない限り、「ない」し「できません」。

●しかし再処理以外は極めて重要
再処理への疑問は引き続き追及します。しかし再処理ではなくて最終処分は未来に向けて必須の技術となります。六ヶ所施設の中心はガラス固化体の製造工場ですが、実はガラス固化体製造以外の部分が極めて重要です。

●中間貯蔵と低レベル廃棄物の保管
六ヶ所村には高濃度放射性廃棄物を30~50年貯蔵して崩壊熱を少し冷ます中間貯蔵の施設があります。これがないと地層処分できません。必要な技術です。また地表近くのピットやトレンチで保管する低レベル(と言っても極めて高い)廃棄物の管理技術も必須です。NUMOやランデックとともに、さらなる技術開発を求めていかなければなりません。再処理以外の技術は未来に必要だと考えます。

●汚染を盾に数万年の事業
ただし、必要だと言っても決して夢の技術ではありません。汚染を盾にした脅しの理屈です。「こんなに汚れてるんだから片付けるしかないだろう」という脅しです。似た構造が金融にあります。Too big to fail(大きすぎて潰せない)です。本来なら債務超過で潰れるはずだが、潰したら連鎖倒産等の負の影響が大きすぎて潰せないという事態を指します。東電の実態と同じです。これを原発産業にたとえるとToo dirty to finish(汚染されすぎて終われない)です。最終処分技術の研究開発を止めたら1万数千トン(ウラン重量で見ると広島原爆の数十万発分)もの使用済み核燃料がほったらかしになります。許されないのです。やるしかないのです。それでもまだ汚そうとする(原発を継続して使用済み燃料を出し続ける)のは、さらなる事業量の確保を生み出す意味で、極めて罪深い産業と言わざるを得ません。

日本人がはじめて創った色

2012年2月24日 20:16

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●真朱(まそほ)の赤

本日も原発事故収束、東電問題、予算・決算透明化に加えて様々な問題に取り組みました。そんななか、午後1時間ほど真朱(まそほ)と呼ばれる色を見るためにホテルオークラへ行きました。「真朱(まそほ)の夜明け」という東日本大震災復興のチャリティーイベントです。


●空に滲みだしてくる朱色

染織作家の吉岡さんによると、日本人がはじめて創った色が真朱(まそほ)なのだそうです。夜明け直前の太陽光の色。縄文や弥生の太古の夜明け前は、当然電気などないですから漆黒の闇。その暗闇から太陽の光が空に滲みだしてくる色だと言われれば想像できます。その色を真朱(まそほ)として創りだした、とのことです。金赤とか紅赤ではない、自然の顔料で創る赤です。


●名家の逸品に用いられる朱色

会場には、近衛家、徳川家、伊達家、観世家、千總西村家、永楽家、蜂谷家が所蔵する逸品が展示され、その作品(振袖、打掛、陶磁器、香盤、陣羽織、象嵌など)のなかに真朱(まそほ)があるのです。


●日本に必要な真朱(まそほ)

このチャリティーイベントの主旨に賛同します。いま日本に必要なのは真朱(まそほ)のように暗闇から滲みだす光だと思います。自然と調和する精神で困難を克服する、それが日本の流儀だと心得てこれからの問題に対処してまいります。自然だから中庸です。ブレたりズレたりせずに真中(正論)を進みます。


●香を焚きました

イベント会場の出口に売店があって、お香があったので香立と一緒に求めました。よく見ると京都の松栄堂さんでした。さっそくパソコンの横で焚きました。自然の力に感謝します。

予算と決算を透明化します

2012年2月23日 20:12

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●予算・決算の透明化
行政改革調査会で予算・決算透明化ワーキングの事務局長を務めています。座長は逢坂誠二衆議院議員(元ニセコ町長)です。かつて町長として予算と決算の透明化を実行されたとのことで、一切ブレずに透明化に突き進んでおられます。21日(火)は、このワーキングで財務省からADAMSⅡ(アダムス・ツー)の説明を受けました。国からの支払い情報がすべて入力されているシステムです。

●年間で2,800万件の登録
鉛筆から巨大プロジェクトまで、すべての支払い情報が入力されていますので、年間では実に約2,800万件の登録となっています。専門用語では"支出負担行為"の登録です。契約と納品(または出来高)をチェックして日銀からの支払いを認める行為を指します。支出負担行為だけでなく、歳入徴収、債権管理、勘定間の繰り入れ等もあり、金額ベースでは約400兆円(一年です!)を扱います。

●予算と決算の突合(とつごう)
歳入予算と決算は主管→部→款→項→目、歳出予算は所管→項→事項→目というように科目・費目が徐々に細分化されていきます。目(もく)には95012-2111-01というような11ケタのコードが振られています。H20年度予算からは予算も決算も「目」でコードが一致するようになっています。予算書と決算書を見ると確かに目(もく)で項目名が一致しており、予算計上したけれども使わなかった分は、翌年度への繰越分を除いて不用額となる様子が明快に見て取れます。

●たとえば議員歳費でみると
平成22年度の予算と決算を見ると、項の001は衆議院を意味し、歳出予算合計は66,269,618,000円(約660億円)となっています。そして、その内訳を目でと突合すると、
95012-2111-01 議員歳費 (歳出予算額)10,288,410,000 (支出済歳出額)10,099,944,590
95012-2111-02 職員基本給 (歳出予算額)8,458,429,000 (支出済歳出額)8,334,963,707
という具合に予算と決算で比べることができます。予算額と支出済額の差額から翌年度繰越額を除くと不用額です。

●しかし目(もく)とADAMSⅡは切れている
ワーキングでは、この目(もく)をADAMSⅡにどのように連結できるか模索しています。(それが必要かどうかも含めて)ご紹介した議員歳費なら目での確認で良いかもしれませんが、たとえば建設工事1件は目(もく)の下の下の下の下の・・・といった具合です。目(もく)からさらに、もっと下の階層まで見ていかないと予算と決算の一貫性を知ることはできません。さらに細かいコードを振るのか?あるいはコード以外の方法(キーワード等)でADAMSⅡの登録支出負担行為から目(もく)が重複なく計算(純計)できるようにするのか?

●そんな細かいことを?
なかには政治家はそんな細かいこと言うな。もっと大きく構えて大きな問題を語れ、という方もおられます。官僚の多くにもそうした思いがあるようです。それは確かに大事なことですが問題はそれぞれです。私が原子力規制行政や八ツ場ダムの問題で取り組んでいるように、非常にミクロで詳細に入らないと改革できないこともあるのです。大きなことには大きく、細かいことには細かく。徹底して追及してまいります。

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飯館村の除染実証を視察

2012年2月 5日 12:40


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●飯館村へ除染実証の視察に

2月4日(土)は朝一番から飯館村に入りました。除染実証事業の視察が目的です。汚染土壌等を除染する装置を見に行きました。この事業の正式名称は内閣府委託事業「福島第一原子力発電所事故に係る避難区域等における除染実証業務」における「平成23年度除染技術実証試験事業」です。

●移染と除染は違う

「え?まだ試験中なのか?」「除染は進んでいるはずだが」と思われるかもしれません。しかし、いま行われているのは除染ではなくて移染です。散在する汚染された土壌、がれき、落ち葉などが集中保管施設に移動しているだけです。私が視察した場所にも、汚染物がパンパンに詰められた真っ黒の大きな袋が大量にうず高く積み上げられていました。保管しているだけですから、土壌とがれき等の移動に他なりません。放射性物質ではなくて、放射性物質が付着した土壌とがれき等が移動して何箇所かで集中保管されているだけなのです。

●移染では解決にならない

保管と書きましたが、これは仮置きです。うず高い袋の山を作って放置です。これをずっとこのままにしておくことはできません。黒いビニールシートの大きな袋に詰め込んで積んでいるだけですから、いずれ微生物や放射線で袋の素材が劣化して内容物が出てきます。一部は風で飛散し、また一部は水で流出するリスクを持ちます。移染はあくまでも緊急的な対策なのです。

●除染は剥離と減容化

除染で必要なのは減容化です。土壌とがれきは大量ですから容積を減らさなければなりません。減容化と呼ばれます。そして減容化で必要なのはセシウム等の放射性物質を土壌やがれきから剥離させることです。剥離したセシウム等だけを集めて濃度を高めて保管すれば小さな容積で保管することができます。セシウム等が剥離できれば、残余の大量の土壌やがれき等は比較的安全物として扱うことができます。

●まったく新しい装置

以上に述べた剥離と減容化の技術は、世界が必要とする最先端の技術ニーズとなります。使用済み核燃料の処分や廃炉など、世界が過去数十年程で生み出してきた膨大な汚染物質および施設のバックエンドにも有効となりえます。現実にいま目の前に原子力災害の現場を持つ日本が、この分野の技術で世界をリードしないことなど考えられません。日本の使命です。

●国の研究組織から出てこない

日本人はしばしば自分たちが最先端技術を持っていると自負します。私もそうです。でも、それはしばしば高品質化やコスト低減や量産などの応用技術分野であって、まったく未知の領域である場合には足踏みすることもあります。今回の除染技術がそうかもしれません。JAEA(日本原子力研究開発機構)、JNES(原子力安全基盤整備機構⇒原子力規制庁へ)、産総研(元・工業技術院)、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)、NIMS(物質・材料研究機構)などなど、除染技術の発明に貢献できそうな大所帯の研究組織があるのに画期的なニュースが出てきません。

●それならば除染技術研究開発機構を

むしろ中小・零細企業で活躍する発明家から挑戦的な発想を聞くことができます。今回の視察で拝見したセシウム剥離装置も中小企業の発明によります。大きな研究組織は、あまりに官僚化(天下り含む)したために、ユニークで挑戦的な発想やアイデアが生まれないのでしょうか。「いかがなものか」「まだよくわからない」「既往研究がない」などと言ってる間に汚染は深刻化します。中間搾取を含めて国からの研究予算の管理だけをするなら、そんな組織は不要です。こういうときこそ思い切って、恥ずかしくてもいいから、大胆な提案と行動を科学者に求めます。さもなければ、野田総理は国内の発明家集団を編成して除染技術研究機構を発足させるべきです。


事故調査にならない

2012年1月26日 21:30

●議事録がなかった!

本日の衆院本会議で、原子力災害対策本部の議事録が作成されていなかった問題について野田総理が「誠に遺憾である」と陳謝されました。議事内容が文書で記録されていなかった点で以前から指摘されていました。

 

●私は統合本部に

発災後、私は統合本部に入りました。原災本部が原子力災害特別措置法に基づく法的な組織であり、閣僚と官邸が編成するのに対し、統合本部は政府と東電が混成する法的根拠のない現場対策専門の実働部隊でした。

 

●はじめに議事録のフォーマットから

統合本部で私が最初にやったことは、馬淵首相補佐官(当時)とともに議事録フォーマットを作成することでした。誰が発議者か?誰が途中の承認者か?誰が最終承認者か?というワークフローを明らかにするために。組織活動の常識だと思います。法に基づかない組織でさえ議事録を作成していたので、法的組織で作成しないなどありえません。

 

●事故調で調査が必要

現在、事故調査委員会は3つあります。(1)東電社内の事故調、(2)政府の事故調、そして(3)国会の事故調です。すべての事故調で本来は議事録が重要文書となるはずでした。しかし、その重要文書がないとされているのです。事故調は、調査対象となるべき文書である議事録がない理由を調査することになります。

 

●徹底的に捜すべき

事故調は「ないです」と言われて「そうですか」と言わずに徹底的に議事録を捜索すべきです。放射性物質の原単位放出データは風向きを発災初日から官邸にファックスしていたとされています。なぜ、ただちに風下の住民に伝えなかったのか?「ただちに問題はない」と言いながら「ただちに情報を公表しない」という矛盾。そうした意思決定の証拠が、議事録でなくてもメモ等のかたちで必ず残っているものです。捜しださなければ事故調査になりません。

こどもの体内被ばくを1ベクレルでも減らす

2012年1月22日 19:51

●園児とおなじ食事を体験

本日は保育園の調理室でこども達に食事を作ってくれている調理師さん、栄養士さんたちのお祭りに参加させてもらいました。お芋ケーキ、ひじきの煮物など、実際に保育園でこども達が食べている料理を参加者が少しずつ食べてみるというお祭りです。ブースがたくさん出ていて大変な賑わいでした。

●保育園で給食が一部許される

今回の新システムのなかで、一部の型の認定こども園(幼保連携型、幼稚園型、地方裁量型)において、満3歳以上のこどもについては、園外で調理し搬入する食事(つまり給食)が認められることとされています。認定こども園に関する国の指針です。(http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/06080815.htm)

●お芋さんの皮むき

主催されている調理師さん、栄養士さんからは、「こども達にお芋さんの皮むきを教え、昼前から食事の香りを知ってもらうような食育ができなくなる」とのご不安を聞きました。さっそく現場の声を国会に届けます。

●園児を放射能から守れるのか?

私は、保育園の調理室設置基準について食育とは別の角度からも不安を感じます。放射能による体内被ばくの問題です。特に発育段階にある幼児は放射能の影響に敏感です。園児が口に入れる食事を放射能から守らなければなりません。

●低線量被ばくでもこどもは敏感

しばしば「ラドン温泉、ラジウム温泉などあるだろう」「低線量なら逆に体にいいのだ」などと発言する方々をみかけます。考えられません。わたちたち中高年ではなく、守るべきはこども達です。こどもの放射能に対する感受性を無視しており、あまりに軽率です。「プルトニウムは飲んでも大丈夫だ」とテレビで発言した学者さんもいるそうですが、あまりにむごいです。

●1ベクレルたりとも入れない覚悟

とりわけ食事は経口で体内に入るのであり、内部被ばくに直接関係します。政治も行政も、全力を賭してこども達の体内に1ベクレルたりとも入れさせないという覚悟で食品安全管理を図っていかなければなりません。

●「認定こども園に関する国の指針」に放射能対策を

その意味で、子ども・子育て新システムで策定されている「認定こども園に関する国の指針」のなかに「食品を放射能から隔離する」「こども達を体内被ばくから守る」という指針を当初から入れておくべきです。

●1ベクレルでも減らすという管理規定

指針第4第3項は認定こども園での調理室設置を義務化しています。また同第7項で調理室を持たずに給食でも良いとする場合の例外規定を設けています。第3項に従うならば各こども園の調理室で、また第7項に従うなら給食センターの調理場で、国と自治体の厳格な指導による放射性物質の管理徹底化を明記しておくべきです。

●食品中の放射能検査装置の設置など

特に食品中の放射能検査装置の設置基準などを管理規定にも明記すべきです。生産者、流通者側の測定結果だけでは一方的なのです。抜き取り検査となり得るからです。同じロットでも汚染分布が異なることを否定できません。親の立場からすれば、食品中の放射能検査はなるだけ口に入る直前で、しかもなるだけ全量検査に近づくようにと考えます。現段階では、そうした不安を持つお母さん達に応えていません。

●食品安全基準だけではダメ!

「食品安全基準があるじゃないか」という方もおられるでしょう。しかし基準で乳児用食品50ベクレルと規定しても、乳児の体内被ばくに対しては無力です。それは単なる生産・流通基準であり「50ベクレルまでなら売ってもいい」ということなのです。50ベクレルまでなら飲ませても大丈夫と思うお母さんはいないでしょう。1ベクレルでも減らすという調理現場での管理規定が必須です。

●自分のことだと思って

大量の放射性物質がいまも拡散を続けています。低線量だから、ただちに影響はないから、健康影響の根拠はないから、などは論外です。放射能被ばくの問題は、政治も行政も、自分の親や子供のこととして立法し、政策立案するのが当然です。私は、以上の点をこれから関係議員、関係省庁・担当者に問いかけます。その経緯と結果を、このブログであらためて報告させていただきます。

党大会での野田総理の決意

2012年1月16日 16:02

●本日の党大会で

本日の党大会で野田総理は次の主旨のことを断言されました。「どうしてもやらねばならないことは衆議院を通過させて参議院に送ります。」「参議院で可決しなければどうなるか野党にも分かってもらわねばならなりません。」

 ●もう乗りません!

ねじれ国会により、法案が衆議院で通過しても参議院で可決しないという問題が、これまでもしばしば政局となってきました。野田総理の今回のご発言は、「国民のためになる法案を野党がストップさせているという実態を国民に知らせます。」「それでも野党は参議院で否決や廃案を繰り返すのですか?」「政局だけを考えた野党のやり方にはもう乗りません!」という意思表示だと思います。

●国民の理解による

非常に力強い意思表示であり私もその効果を期待します。ただし、これは民主党にとっても諸刃です。国民が成立を期待している法案で強行突破するならば理解を得られますが、逆に国民が十分に内容を理解できない法案だと単に横暴な印象を与えることになるからです。印象の問題以前に二院制の軽視にならないか心配でもあります。

 ●野党にも混乱回避の義務はある

私は、予算関連法案(赤字公債の発行を許可する法案)については強行突破もありだと考えます。当初の税収と政府短期証券の20兆円枠を超えたキャッシュフロー(政府の資金ショート)は国民生活に甚大は被害をもたらします。年金が払えない、医療費の公的負担が給付できない等、なにが起こるかわかりません。大混乱です。だからこそいままで予算関連法案の成立が盾に取られて与党が四苦八苦してきました。与党には大混乱を回避する義務があるからです。しかし野田総理は、そうした大混乱の回避を野党に預けるという国会運営を示唆されたのだと思います。野党だって国民生活の大混乱を回避する義務があるはずだと。正論です。

●消費税増税準備法案は内容が難しい

一方、改正派遣法や消費税の増税準備法案の強行突破は難しいと感じます。国民がその内容をきちんと理解できるような周知が難しいからです。消費税について言えば、景気弾力条項(景気が回復するまでは消費税増税をしない、という条項だが回復の基準が不明)や給付付き税額控除(低所得者に現金給付することで消費税負担増を軽減する制度だが、低所得者であることを証明する方法や低所得の基準などが不明)の説明や周知が難しく、野党から投げかけられる制度上の問題点の方がむしろ国民に納得される可能性も否定できません。改正派遣法もしかりで、一般労働者派遣のあり方論議を先送りした現案では労働者の不信感を増幅するリスクがあります。それでも強行突破するのか?ということです。

●大胆かつ細心に

国対、議運における強行突破というカードを大胆かつ細心に使っていただくことを野田総理に期待いたします。本日のご発言に敬意を表します。

 

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